マティスとボナール展


週末は葉山の近代美術館へ。
1860年代後半からそれぞれの晩年まで計120点を越える展示は迫力がある。目当てはマティスだったけれどボナールがすごく良かった。真面目そうできれいな色調を描く画家というイメージしかなかったので。「浴槽の裸婦」「花咲くアーモンドの木」にシビレた。
モダニズムの嵐の中、老練のおじさまふたりどこ吹く風とばかりに淡々と自身の探求をつづけていた様が伝わってくるようだ。実際に淡々としていたかどうかは浅学にして知りません、なにしろ芸術家だからむしろ色々とあったに違いない。でもまるで少年が抱くようなあこがれや情熱をもって晩年まで仕事に打ち込んでいただろう、その純粋なる歓びが作品からあふれているのに気づかない人はきっといない。
そのむかし革命200年祭に沸くパリの美術館で一瞬にして心奪われた「イカロス」 その作品に再会し、もう若いとはいえない女は意を強くしたのでした、老いてなお瑞々しくあるという奇跡だけではなくその道のりをも画家は照らしていることを知って。

マティスとボナール展は7/27まで。
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/index.html