高野豆腐の含め煮をつつきながら、菜食を語ってみる


ひじきや切り干し大根の煮物と並ぶ、我が家の定番ローテーションは高野豆腐の含め煮。干椎茸、昆布、にんじんが固定メンバーでプラスそのときキッチンにあるもの。今日はちょっと豪華、手綱こんにゃく、ゴボウ、畑で収穫した菜の花。
3日に一度のペースで干椎茸と昆布のマクロビオティック風出汁をとるため、干椎茸の戻したのと昆布を使ったおかずが定番化するわけですが、こんなつくり置きがあると何はなくともご飯と味噌汁さえつけばとりあえず献立が整うので安心。こういうのが我が味覚のルーツなのは小さい頃祖父母と暮らしていたせいかな。新婚当時、何気なく並べた料理を前に「おばあちゃん家に来たみたいなごはんだな」と夫(←核家族のモダンな家庭料理で育った人)がつぶやき「あ、みんながこういうの食べるわけじゃないんだね」と知ったのは面白かった。そういうわけで、マクロビオティックの第一印象は「なんだ、子供のときに食べてた食事じゃん」肉をやめたときも、最初は「食べたくなるかもー、我慢できないかもー」とコワゴワだったけれど、やや豆料理が増えた程度で、ふつうに古巣へ戻ったという感じ。 
今年の年賀状の中に、友人の若いカップルからの「マクロビオティック生活を始めました」という近況報告があって、それには玄米菜食とか国産の、旬のものとか、目標三か条というのも添えられたりして、ふたりで張り切ってる感じが微笑ましくていいな。 ハンバーガーやファミレスが当たり前の食環境で育ったであろう彼らは「昔ながらの日本のごはん」というのを新鮮な感覚として楽しんでいるのかもしれない。
「近くに同じようなライフスタイルの人がいて嬉しい」ともある。そうよね。肉は食べないけれど魚は月に数回食べるし、マクロビオティック食でも菜食でさえないわたしですが、それでも食生活をシフトチェンジし始めた頃は壁が大きいように感じたかな。ヨガや坐禅仲間のベジタリアン数人をのぞけば、家族も友人も周囲はなんでも食べる人(そっちがマジョリティだよね) 彼らも最初は面食らったことでしょう、けれどそのうち妥協点を見つけてくれてだんだんゴハン会も復活。そんなうれしい愛を有り難く受け、レストランでメニューを選ぶときも「肉を食べません」と宣言したりせず「野菜が好物なので」と言うようにしている。
ベジタリアンだろうとなかろうと、自分に心地よい食生活が一番なわけで、大豆ミートとか麩のカツレツとか「もどき料理」で肉っぽい食感を得たいという欲求がそもそもないため、そこらへんはよくわかんないけれど、我慢するくらいなら少しは食べるとか。白状すると、菜食への移行し始めは「目覚めてる」または「進化している」「身体に良いものだけ食べてる」ということに固執してジャンクフードを食べる人をココロの片隅で軽蔑したくなっちゃうのだけれど、それは後戻りしそうな怖れをまだ乗り越えてなかった自分の方の問題だったと今は思う。
以前、アトピー気味の友人に「とりあえず卵と乳製品を減らして様子見たら?」とすすめたところ2週間くらいで症状が改善したって報告があって、彼女の場合はたまたまその方法が合ってたのだと思いますが、そんな短期間で結果が出たことにふたりで驚いちゃった。あのときは、この程度のことでも誰かの役にたってよかったなぁ、それでいいんだなぁと、アレは駄目、コレは良くないという自分の中のスクエアなルール感がどこかに吹き飛んで、キモチがまあるくなったことを覚えている。そんなふうに共存していきたいと思っているので、みなさんこれからもよろしくね♪






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