こんぴら歌舞伎 11.Apr,2009


こんぴら歌舞伎見物@金丸座。
2009.4.11 第1部の演目は『平家女護島 俊寛』『恋飛脚大和往来 新口村』『身替座禅』勘三郎勘太郎七之助と親子オールスター。息子たちにはシリアス&コミカル両方の役どころが与えられ、親心を感じる配役と演出。親と子、夫婦の機微と誰にでもわかりやすい心情に訴える涙あり笑いありの構成は、現存する日本最古の芝居小屋にふさわしく、庶民がにぎやかに楽しんだろうかつての雰囲気を思い起こさせる。
その中で異彩を放ったのは『俊寛』で、ネタばれ承知ですが、最後の演出にヤラれました〜 都へ戻る船を見送るシーンは、後悔と未練に身をよじる演出が定石。それで幕としても、じゅうぶんの見応えだったのに、勘三郎はもうひとひねりを加え、さらなる高みに観客を連れて行く。ラストシーンで身じろぎもせず、あの諦念をたたえた表情をたっぷり見せる芝居は、まさに役者と観客の根比べのようでもあり、あの数分にすべてを凝縮させ、その魂を観るものに渡そうかとするような迫力だった。あー、すごかった。




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