インゲンと秋茄子の田舎煮


湘南ライナーに乗って、久しぶりの里帰り。
そのまま乗り換えなし1時間半程で到着。秋晴れのドライブにもちょうど良い距離なれど、渋滞する都心を抜けなきゃならない運転がだんだんと億劫になり、最近はもっぱら電車を利用する。本も読めるしね。
家では、炊きたての新米に煮物や漬けもの、ゆで栗、お茶菓子まで、テーブル一杯の昼餉をこしらえ母が待ち構えていた。「お米は I さん(知り合いの農家さん。我が家はここのお米ひと筋)が今年も届けてくれたのよ」「昨日農園まで買いに行ってきた栗」「これは誰それさんからの到来もの」「あっ、とっておきの塩昆布もあるわよ!」そんなに食べられないって〜〜 ^^;)
お客だろうと家族だろうと、つぎからつぎへと食べ物を出すのがもてなしだと信じて疑わない。この気質、わたしがそっくり引き継いじゃってるなぁ。
帰り際に父が袋一杯詰めてくれた、家庭菜園の秋茄子、インゲン、茗荷etc...。同じくお裾分けにもらった岩手のすき昆布と一緒に秋茄子の田舎煮。
食卓に並んだ母の煮ものはちょっと甘塩っぱかった。コトコト火にかけては降ろし、味を含ませ、また温める、贅沢や洗練とは違う方向の料理。食べる相手を想いつつ、時間をかけ細々と支度する、そのスピリッツこそがおふくろの味と呼ばれるものなのだなーと、改めて気づく。それを心で受け止めるから、人はほっと安心するのでしょう。主婦が暮らしの中で表現するあれこれって、すべての場面がこういう慎ましさや慈しみに満ちている...はず、なのだけれど。。うーん、反省しきり、とんぼ返りの里帰り。


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