お彼岸☆ぼたもち


お彼岸の中日。祝日だからすこしくらい寝坊してもよいのだけれど、いつもより早く目が覚めた。家人が起き出してくる前に、餡を炊く。もち米には塩少々を加えて蒸す。胡麻を炒って、きな粉も支度して...。 

半搗きにした餅米を丸めつつ、心の中でご先祖様と会話する。大好きだった祖父母や伯父伯母たちに、今日は会える日。

遠い記憶の墓参は、いつもはあんまり会えないほど忙しく働く父と、一緒に出掛けられるのが嬉しいイベントだった。母も心なしか華やいで、子供たちによそいきの服を着せ、娘の髪をホットカーラーで巻きセットまでしてくれたのだった。あれは大人になった気分を味わえ、特別な儀式めいていて、ものすごく楽しみだった! まだつましさの残る昭和の家族は、ハレとケがくっきりと鮮やかな暮らしの中にいたのだなぁと思う。「レジャー」という言葉に取って代わられ、毎週のように楽しいお出掛けが、ごく普通になってきたのはいつからかしら。 

とはいえ、情報もモノも、たっぷり手に入る豊かな今に生きるわたしたちは、もう昭和の暮らしに戻れるわけでもなく、かといって「アノ頃がヨカッタ」的なノスタルジーをただ消費するのも、少々恥ずかしい。
せめて春と秋に季節が目覚める日くらいは、意識的にモノを手放し、時をゆっくり味わい、ご先祖様に感謝して、自分のルーツを感じるようにしてみようと思う。まぁ、そういうわけで、クリームやチョコレートの華やかなスイーツに慣れた舌にはあんまり歓迎されない、地味〜な「甘いもの」をこうして毎年毎年つくりつづけている。

楽しくて、たくさんつくっちゃったので、ご近所さんへもお届けしよう。それから両親宅へ、これは祖父母の仏前へお供えしてもらう分^^

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