あっこちゃんライヴ@鎌倉芸術館 22.Dec,2008


久しぶりのあっこちゃん(と、呼んでしまう。矢野顕子さんです)のソロコンサート。
12月は恒例の「さとがえるコンサート」でNHKホールへ出かけますが、鎌倉芸術館でのライヴが急遽決まったと、主催の音楽事務所からご連絡いただいたので今回はこっちへ変更。席数わずか600の小ホール、ピアノが置かれただけのステージは、ライヴハウスにいるような親近感。曲の合間も椅子から立ち上がって身振りまじりでノリノリおしゃべりと、楽しい時間が満載。
「それだけでうれしい」からスタート。これは大好きなアルバム「SUPER FOLK SONG」に入っているスイートなラブソング。3曲目の「Go Girl」で早くもハンカチを取り出したら、横で連れが「やっぱり...!この曲はツボだと思った」と、吹き出す。
TVCMや番組のタイトル曲でおなじみのあっこちゃんはホンワカしたピースフルな曲を歌う歌手だと思っている方も多いでしょう。そんな包み込むような愛の表現も彼女の一面だけれど、わたしはいつも、日常の細やかなシーンを綴る歌詞と誰にも真似できないメロディと突き抜けた歌声が共存する彼女の、狂気をはらんだ魂に触れ、その力強さに揺さぶられてしまう。こんな風に自身を引き受け、そして表現することってものすごい勇気と忍耐が必要だと思うのに、彼女はそこから逃げることなく、一歩も引かない。
アンコールの「ひとつだけ」では「みんなで一緒にうたおう」という提案で、観客が歌い、あっこちゃんがそれに伴奏とコーラスをつけてくれるというクリスマスプレゼントも。彼女のピアノに促され思い切って大きな声で歌ってみると、聴いているだけでは味わうことができない、身体の中にメロディが共鳴する感じと言葉のひとつひとつが心にズシンと響いてくることに驚く。
最後は、隣の若い女性二人組も前の席のロマンスグレーの男性も涙、涙となった幸せすぎるライヴでした。
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