鎌倉野菜のランチをしつつ、オーガニックについて考える


久しぶりに鎌倉野菜の直売所へ。家庭菜園の野菜は苗を仕込み中で彩りが寂しいため、つい色々買い込む。
鎌倉野菜といえば「レンバイ(鎌倉市農協連即売所)」ですが、最近は東京から毎日シェフが買い出しにくるほどの人気らしいので、早朝のうちに良い野菜はあらかた売れて、昼前頃のこのこ出掛けても食指の動くものはほとんどない。で、行くのはもっぱら逗子駅前の商店街にある方。朝9時までに行けば心躍るほど素晴らしい野菜に遭遇する、穴場です。
目当ては、金曜に出店しているご夫婦の野菜。他では生産者直販と言いつつ、販売だけを担当する助っ人の奥さんたちがモーレツな勢いで売りまくるので、じっくり選ぶことができないのだが(その元気さも、鮮度の良さを補強するマーケティングとして成立しているようなので、微笑ましくはあるけれど...)お二人は、そっと横で待っていてくれ、質問には丁寧に応えてくれる。野菜を眺め、会話する、愉しい時間を持てるのだ。ま、なんていうか相性ということかしら? それから、毎年分けてもらうトマトの苗も、畑へ数種植えるうち、ここのがいつもダントツの出来映え。お人柄が表れるかのような美味しいトマトが必ず収穫できる。
ところで、ここでは誰も「有機」とか「無農薬」などと口にしません。でも野菜を選びながら、天候による育ち具合や、旬について話したり、「珍しい種類を作ってみたから食べてみて。感想を聞かせてよ」なんてやりとりしていれば、みなさんがどれほど野菜を愛しているかも、プロとしての矜持も、ひしひし伝わってくるわけで、そんなマークやラベルは要らないってことがよくわかる。それに、虫食いの穴や、丈の短くしっかりした寸法の葉モノ、その香りや味は、むやみに農薬を使ったり化学肥料で成長を急がせた野菜ではないことを、ちゃんと証明している。
無菌室のような工場で温度に湿度、採光をコントロールしたハイドロカルチャーの無農薬パッケージ野菜と、有機の認証を取らないけれども、作った人が、その節くれ立った指の温かい手ずから渡してくれる野菜と、果たしてどちらがオーガニックらしいのか? オーガニックってなんだっけ? 

とれたて野菜はシンプルな料理で。赤軸ほうれん草、ラディッシュ、胡桃、スプラウトさせたヒヨコ豆のサラダに、裏庭で育てている原木椎茸を味噌とガーリック、オリーブオイルでマリネしてから国産全粒小麦パンにのせトーストしたオープンサンド。




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